写真(6.4MB) とかはすでにアップしていますが、Palm PreをSprintの回線契約とともに購入して1週間ほど経ちましたので、改めてその感想などを順次報告していきます。(各画像をクリックすると大きな写真が開きます)
全体的な感想 私はiPhone/iPodTouchを持っていないのでちゃんとした比較ができるわけでは無いですが、周知の通りそれらを強く意識したインターフェイスになっています。つまり指でタッチ、ドラッグ、マルチタップが操作の基本です。それに加えてカードインターフェイスによるマルチタスクの切り替えが出来ますが、これはやはりなかなか楽しくまた実用面で便利だと感じます。
ただ、慣れの問題もあるとは思いますが、指タッチだけでなく5Wayなどのハードキーが欲しいと感じる時もあります。Preにはハードウェアqwertyキーボードがありますが、文書入力中に少し前の単語を入力し直したい時などに指が無意識に方向キーを捜してしまいます。つまり文章はハードキーで入力できるのにカーソル移動は指タッチしなければならないので、その不統一にまだ慣れません。
しかし閲覧主体の使い方なら、やはりこのiPhoneちっくな指タッチインターフェイス+カードインターフェイスは快適です。現時点では日本語の入力が出来ないこともあるので、入力は主にPCで行いPreは閲覧主体で使うのがいいかもしれません(Classic環境では日本語入力できるのでそれを除く)。WebOS本来の売りであるネットワーク上のデータと自動的に同期する機能は、明示的に同期の操作を行わなくてもPCで入力した各種データを自動でPreに表示してくれるので、閲覧主体でも十分実用的ですし、なんとなく楽しいです。
このネットワーク上のデータとの自動的な同期については、やはり素晴らしいと思います。まだまだいろいろ試してみないと分からないこともあるかもしれませんが、たとえばPCでGoogle Calendarに入力した予定がなんの操作を行わなくてもPreのCalendarにそのまま表示されるのはとても快適です。PalmOSであるTreo 700pではネットワークに接続する際に(操作は必要としないものの)いちいち接続過程を表示するダイアログが出ていましたが、Pre/WebOSではそういったものは表示されず常にネットワークに繋がっているような感覚で使えるのも使っていて気持ちいいです。
日本語対応 何となくの印象にすぎませんが、WebOSの基礎部分自体は日本語を含めた各国語の処理に対応した作りになっているような感じです。日本語フォントももとから入っていましたし。あとは個々のアプリケーションでどれだけ日本語などにきちんと対応しているか、という問題のように思えます。個々のアプリについてはまた後日見ていきます。
現時点では日本語の入力は出来ませんが、マルチタスクかつコピペ可能な環境なので、日本語変換に特化したノートパッドのようなアプリを作れれば一応の日本語入力は出来るようになるんじゃないかと妄想しています。時間があれば自分で作ってみたいとも思いますが、今のところアイデアだけで作るかどうかは未定です。
ハードウェア 個人的に縦長画面かつ縦スライドのqwertyハードキーボード搭載機を待ち望んでいたので、この点だけでもPreには期待していました。このスタイルが好きな理由は片手操作をするのに便利だと思うからです。ただし先にも述べたとおり操作の基本は指タッチ、ドラッグなので実際に使ってみると結局両手を使ってしまうこともしばしばあるのが誤算といえば誤算でした。やっぱり5Wayキーぐらいは欲しかったと思いますが、5Wayキーと現状のタッチインターフェイスは根本の思想が違うでしょうから、これは無い物ねだりでしょうね。
画面下のポッチは全画面表示⇔カードビューを切り替えるだけで、電源のONも出来ないです。電源ボタンは側面、本体右上にあるのでこのボタンで電源のONが出来ればいいのにと思います。
キーボードを開くと電源がONになります。これはユニバーサル検索機能、画面下のボタンによるビュー切り替え機能と合わせると、とても便利です。つまり以下の一連の操作が自然な流れで出来ます。
電源OFF状態 → キーボードを開く → (アプリが全画面表示になっているときは画面下のボタンでカードビューに切り替える) → キーボードでいきなり検索語を入力する → 検索はアプリ名、Contactsに登録されている名前、等々に対して行われ対応語が無ければWeb検索(Google, Wikipedia, Twitter)に移行する。
たとえばContactsに対応する名前があれば絞り込んでリターンキーを押せばそのまま電話がかけられるし、アプリならリターンキーでアプリを起動し、Web検索なら検索結果のページが表示されます。言葉ではうまく表現出来ないですが、複数のデータベースを統一的に検索し結果に応じた処理をしてくれるのはとても便利です。ただこのユニバーサル検索の対象になっていないアプリ(例えばCalendar)はこの恩恵を受けられないので、将来的には検索対象を広げるかユーザが選択できるようになるともっと素晴らしいのに、と思います。
ハードウェアの話に戻ると、個体差かもしれないですがキーボードスライドに少し引っかかりというかガタつきを感じることがあるのが残念です。あと蓋つきのUSBポートが側面にあるのですが、これが開けにくいのと、いつか蓋がちぎれて無くしてしまいそうなのが残念です。
キーボード 以下Palm Pre, Treo Pro, Treo 700pのキーボードを横から見た写真です。こういうキーボードの打ちやすさは、キーの間隔、キー表面の出っ張り具合、の2点が重要だと個人的に考えています。
Palm Pre
Treo Pro
Treo 700p
あくまで個人的な感想ですが(まあ3年近くTreo 700pをメインマシンとして使ってきたせいもあるのかもしれませんが)700pのキーはとても使いやすく、Treo Proのキーはそれには劣るものの悪くはないかなという感じで、そして残念ながらPreのキーの押しやすさはこれらには劣ります。感覚的にはProにやや劣るかな、という程度です。これはキーの出っ張り具合があまりないこと、スライドさせた場合に重心が上のほうになってしまうことなどが原因のような気がしますが、スライドキーボードであることを考えると700pと同レベルを求めるのは無理でしょうし仕方ないかな、と思います。
あくまでこれらと比較して、という話なので誤解なきようお願いします。個人の嗜好もあるでしょうが、私はハードウェアキーボードがあることは、(画面が狭くなったり打鍵感のフィードバックの無い)スクリーンキーボードとは比べ物にならない利点だと思います。
とりあえず今回はここまで。個々のアプリの感想などはまた後日。
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Palm Pre の日本語表示画面の写真をアップしました。
但しまだ説明も何も無い暫定版です。しかもまだ未整理で、リンク先を開くと
6MB以上の写真が一気に表示されます 。それでもいいから早く見たいというという方は以下のリンクを開いてください。
PalmPre日本語表示暫定ページ(6.4MB) 注)私の撮影の腕が悪くて写真の映りが悪いですが、実物の画面はとてもきれいです。
今朝Sprintの店頭でPalm Preを購入しました。 写真とかはまた後日アップしようと思いますが、とりあえず日本語関係等で現時点までに分かったことを書いておきます。本体アプリ 何も設定とかしなくても内蔵のブラウザで日本語のページは(試した範囲では)問題なく表示できるようです。ただ日本語の入力手段が無いので検索などでは困ることがあります。 システム全体の言語設定では現時点では英語とスペイン語しかありません。 内蔵のメールクライアントでGmailのアカウントに接続しただけでは日本語は文字化けしていました。(前述のブラウザでGmailのページを開けば問題なく日本語を読むことは出来ました)Classic環境 (MotionApps製のPalmOSエミュレータ) JaPonによる日本語化が出来ました(インストール後のソフトリセット時にエラーが出ましたが、現時点では問題なく日本語表示できています) Treo700pからMemoDBをそっくりコピーして、Classic環境のMemoで試したところ問題なく日本語も表示できました。 日本語の入力環境はまだ試していません。POBoxを試してみるつもりです。 中途半端ですが、現時点ではこんな感じです。また後日もう少し詳しく報告できればと思います。追記1 Classic環境で、POBoxを使った日本語の入力も出来ました。 ブラウザ以外の本体アプリの多くでも(表示だけですが)日本語は表示できました。 日本語の表示ができたアプリ: Web, Music , Google Maps, Memos, YouTube, Contacts, Calendar, PDF View (現時点では)日本語が表示出来なかったアプリ: Email 不完全な表示しかできなかったアプリ: DocView (*.txt, *.doc, *.xls), Music そのほかのアプリではまだ試していません。 本体アプリでの日本語入力にAjaxIME(http://ajaxime.chasen.org/)を試してみたのですが、今のところうまくいきません。PCのIEやFirefoxからでもうまくいかないので私が使い方を解っていないだけの可能性が高いですが。 とりあえず、こんな感じです。(画面写真とかもアップしたいのですが、ちょっと今忙しいのでしばらくお待ちください。そのうちアップしたいと思います)追記1ここまで
最近いくつかのニュース系サイトで紹介されていた
腕時計型携帯電話 のOSが Windows Mobile なんだそうです。もし普通の WM デバイスみたいに任意のアプリをインストール・実行できるのだとすると、多分腕ぱー以来のプログラム可能な腕時計型デバイスということなので非常に興味があるのですが…。
でもこの画像を見ていているとそこはかとなく不安になります。ていうか別にWMではない
こっちの腕時計電話 と同じ筐体に見えます。それに来週には出荷すると言いながら”Tentative Specifications (subject to change without notice) ”とか書いてあるのもとても不安です。
当てにならないかもしれない仕様は
当該ページ にあります。個人的に気になるのは腕ぱーに欲しいと思っていた、防水、bluetooth、3Gでは無いとはいえGPRSで携帯ネットワークに繋がるらしいことなどです。(バッテリーのもちも気になりますが、たぶん期待は出来ないでしょうね)
$600以上と安くは無いですが、これらの仕様が満たされ、しかもユーザーアプリを自由にインストールできるWinCE機なら多分買うと思います。
あとは続報を待つか、人柱として突撃するか…、どうしましょうかね。
[3/28 追記]wiki の TableCalc ページ の設定が非公開になっていました。無駄足を踏まれた方、申し訳ありませんでした。公開設定に直しましたので今はダウンロードできます。 PalmOS 用の計算アプリ、TableCalc の ver 0.8b を公開します。
TableCalc は同時に10の数式を計算でき,さらに計算結果を他の数式から再利用することができます。(妹尾英樹さん作の Windows 用計算アプリ
GridCalculator を参考にさせて頂きました)
おもな想定用途は、(複数のパラメータをもつ)任意の公式の計算を簡単にできるようにする、というものです。
他にも個人的に計算アプリに欲しいと思っていた以下の機能を加えました。
* ハードウェアキーのみで、最小限のステップで操作できる操作性(主に Treo で)
* 2進数、16進数表記、論理演算、ビット演算のサポート
* 数式中での条件分岐(if(B, T, F))演算のサポート
* atan2(y, x) などの複数引数を持つ関数のサポート
* 計算式、結果のメモ帳へのエクスポート
ダウンロード、マニュアルは
wiki の方でお願いします。
TableCalc は GPL で公開されていた Yoichi KAZAMA さん作の
Pretty Calculator のソースコードをもとに開発しました。したがって本アプリも GPL で公開されます。
[追記]
正式版 公開につきテスト版の公開を停止しました。
同時に10個の数式を扱える PalmOS 用計算アプリ TableCalc のテスト版を公開します。 ご興味のある方は動作検証にご協力頂けると助かります。
主な特徴 ・普通に書いた数式文字列を評価するタイプの計算アプリです。
・同時に10個の数式,結果を表示します。
・ある式の計算結果を別な式の中から名前で参照し再利用できます。
・計算式はデータベースに保存されます。
・複数のページを切り替えて使うことができます。
・主に Treo での使用を念頭においています。
このアプリの目的 一言でいうなら"現場で使える計算機”を目指して作りました。
仕事にもよるでしょうが決まりきった計算式をそれなりの頻度で使うことはあるでしょう。その式が複数のパラメータを取るものであったり,同一のパラメータから複数の結果を導くようなものである場合,簡単に使えるアプリが無かったので作りました。
もちろん普通の関数電卓でも同じ計算は可能ですが,毎回数式を思い出して,不変な定数を入力しなおして,とかやるのはとても面倒です。それに入力数値と出力数値を同時に表示してくれないものが多いです。
逆に特定の計算式に特化したタイプのアプリケーションもありますが,その場合自分なりに定数をちょっとだけ変更して使うといったことができませんし,何より目的の計算に対応したアプリが無ければ話になりません。
TableCalc は複数のページを切り替えて使うことができ,それぞれのページごとに入力された数式は記憶されています。使う時は目的のページに移動し,必要なパラメータを入力するだけで結果を得られます。(数式はユーザーが自分で入力するものですから後でちょっとだけ変更したい場合にも簡単に対応できます)
例えば画面のサンプルは先日
Palm Programmer's Laboratory にリクエストが出ていた e-GFR の計算を行うものです。使う時には creatinine と age に値を入力すれば男性向け,女性向けの指数が自動的に更新されます。
(この画面では一部しか表示されていませんが e-GFR の計算式全体はこの記事の最後のスクリーンショットに表示されています) テスト版 まだ設定画面や操作のユーザーインターフェイス,アイコンなど未完成ですが,計算機能の本質部分は出来上がっているので興味のある方に検証,特に計算に間違いが無いかを確かめて頂きたいと思いテスト版を公開することにしました。
計算結果がおかしい場合などがありましたら是非ご報告ください。
あとお決まりの文句ですが,このソフトウェアは一切無保証です。このソフトウェアに関連するいかなる損害,損失などについても私 HAL は一切の責任を負えません。
[追記]
正式版 公開につきテスト版の公開を停止しました。
ダウンロード→ TableCalc_test080217.prc [追記] TableCalc を使うには
MathLib (フリー)のインストールが必要です。リンク先のページから MathLib.zip をダウロードし MathLib.prc をインストールしてください。すでに導入済みの場合は再インストールの必要はありません。
まだマニュアルは無いですが,以下簡単に説明します。
【“TableCalc テスト版”の続きを読む】
キートップに有機ELディスプレイを搭載したキーボード,Optimus Maximus が SOHO の
Wired Store で展示されていたので見てきました。
この写真はピンボケですが,実機はとてもクリアな表示でした。
私の写真は Treo のカメラで撮ったものでピンボケしまくりなので,きれいな写真は
Engadget のギャラリーなどを見てください。
やはり全てのキートップが有機ELディスプレイで,動的に表示が変わるというのは非常にインパクトがありました。すごく欲しいです。
展示されていた実機はキーボードだけで,PC に繋がれてはいなかったので実際に入力してみることは出来なかったのですが,触ることは出来ました。触ってみた感じは個々のキーが大きい(キーピッチが広い)なあ,という印象でした。
あと,キーの構造は多分この図(横から見た断面図)のような感じで,表示部分は基盤に固定(灰色の部分)で,それを覆う透明なカバー(水色の部分)を押し下げることでキー入力する仕組みのようでした。
表示部分が動かないのはさほど気になりませんでしたが,こういう構造のためかキーの端を押すとやや引っ掛かりがあるようにも感じました。(この展示品だけの問題かもしれませんが)まあこのキーボードはタッチタイプで高速入力するような用途のものでは無いでしょうからたいした問題では無いのでしょう。
問題は値段ですね。これが 500 ドル程度なら血迷って買ってしまうかも知れませんが,約 1600 ドルというのはちょっと買えません。(もちろん 100 個以上の有機ELディスプレイが載ったデバイスなのでこの値段になるのもしょうが無いとは思うのですが)
用途によるでしょうが私的にはフルキーボードの全てがカラーディスプレイである必要は無く,カスタマイズ可能な 20 個程度のキーがあれば良いのでそのような廉価版を出してくれることを期待したいです。
出来ることなら
Ergodex DX1 キーボードのように,台座と個々のキーを分離可能にしてバラ売りしてくれるともっと手が出しやすいのになあと思います。
もちろん表示する画像の送信や電力の供給が必要なので
Ergodex DX1 のように無接点方式には出来ないでしょうけど,レゴブロックみたいな構造にすれば配置の容易さを確保したまま接点から電力供給/通信ができると思うのですが,そういうの作ってくれないかなー。
そういうシステムで,例えば台座を 2-300 ドル,個々のキーを 2-30 ドルで後から買い足しもできるようなシステムにしてくれると随分買いやすくなるのになあと思います。
以下は私が撮ってきた写真ですが,どれもピンボケなので
Engadget のギャラリーを見に行ったほうが良いです。
【“Optimus Maximus 見てきました”の続きを読む】
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